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豊かさについて考える~地球家族~
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とても興味深い写真集があります。
1990年代半ば頃の183の国連加盟国の中から30か国くらい選び、居住地、住居のタイプ、家族構成、年収、職業、宗教などから、各国における中流家庭を選出し、取材した結果をまとめている写真集です。
それぞれ選ばれた家族は、なんと家の中の家財を家の前に出して並べ、記念撮影をしているのです。
こんにちは。
石原貴司です。
様々な国の家の前に並べられた家財の写真を眺めていると、いわゆる先進国と発展途上国では家財の種類に大きな差が見られます。
家財の種類に見られる違いも興味深いのですが、家財の量の違いも大変興味深いのです。
発展途上国の国々の家の家財は、家具や電化製品というよりは、生活に必要不可欠な道具が必要な数だけあるという感じです。
それに比べ、日本の家族の家財のとても多いこと。
ですが、日本の家族の家財は、日本の家庭ならどこにでもあるようなものばかりなのです。特別にコレクションなどが多いという感じではないのです。
そこで、日本と同じような先進国の別の国ではどうなのか気になり、イタリアとスペインを見てみました。
どちらの国も先進国であり、政治的にも安定している国なので、日本と大差ない生活をしていると思います。
写真を見たところ、イタリアとスペインの家族も日本人が平均的に所有している家財をだいたい所有しているようです。
※スペイン・イタリア・日本の家族の家財道具一覧表です。それぞれの家族がどれだけの家財を所有しているか比較してみてください。(写真集の中の写真を見るととても分かりやすいのですが、著作権の都合でこちらには掲載できません。)
また、この本の中ではそれぞれの国の対象家族に『ほしいもの』や『自分たちが豊かだと思うか』という質問をしています。
『ほしいもの』の質問に対し、スペインは「自動車」、イタリアは「ビデオ」と「農場」、日本は「もっと大きな家」と「賃貸用の不動産」と答えています。
そして、『自分たちが豊かだと思うか』という質問に対しては、スペインは「快適だと思う」、イタリアは「十分豊かだと思う」、日本は「平均的だと思う」と答えています。
家財を並べた写真や、二つの質問の答えから、日本人の平均的な家の特徴や、「豊かである」ということの考え方が見えてきたように思います。
日本人は、沢山のモノに囲まれてもなお「豊かさ」をなかなか実感出来ていないのではないかと感じています。
モノを所有することと家つくり、どちらもその人が快適で幸せになれる要素を見つめ、それを追求することで手に入れられる快適で豊かな暮らしがあると考えています。
弊社が提案するSIMPLE NOTEの家づくりのコンセプトは、❝最小限のつくりで最大限の豊かさを❞。
シンプルに建てるとは豊かに暮らすこと。ぜいたくなのに無駄がない。
家に抱く固定概念にとらわれず、普通の家に当たり前のようにあるもの、多くの無駄を省いています。
余計なものをそぎ落とした結果が負担軽減につながる。そしてその先にあるのは、あらゆる面での豊かさだと考えています。
家をコンパクトにすることで得られるメリットは決して小さくありません。
コンパクトにすることで建築費用が抑えられ、その分建物の性能や仕様の向上に充てることが出来ます。
土地代も抑えることが出来ます。
結果、光熱費の削減や省エネ、メンテナンス費用の削減につながり、「生涯コスト」のメリットはとても大きい。
繰り返しになりますが、モノを所有することと家つくり、どちらもその人が快適で幸せになれる要素を見つめ、それを追求することで手に入れられる快適で豊かな暮らしがあると考えています。こんな風に考えています。
それでは・・・!
※地球家族の出版元であるTOTO出版がホームページで配信している地球家族著者のプレミアインタビュー記事です。こちらもどうぞご覧ください。
https://jp.toto.com/publishing/bookplus/bp181128/index.htm
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