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お役立ちコラム
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注文住宅を建てるときに、一定の条件を満たすと受けられる補助金や助成金があります。少しでもお得に注文住宅を建てるために、これらの制度をうまく活用していきたいものです。
この記事では、2024年に注文住宅を建てる際に活用できる補助金や減税制度について解説します。国土交通省が提供する最新の補助金情報から、各自治体の支援制度まで、詳細な申請方法や注意点を網羅的に紹介しました。
補助金を申請するときに気をつけたいポイントも解説しますので、賢く利用して注文住宅にかかる費用を削減しましょう。
注文住宅を対象とした国の補助金事業が毎年実施されています。2024年に利用できる事業には以下のようなものがあります。
対象者 | 18歳未満の子どものいる世帯、または若者夫婦世帯 |
対象となる住宅 | 長期優良住宅、もしくはZEH住宅 |
補助される金額 | 省エネ性能により60万円から100万円 |
申請 | こどもみらい住宅支援まで、登録事業者が申請 |
こどもみらい住宅支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯の住宅取得の負担を軽減するための事業です。省エネ性能に応じて補助金額が決まるため、長期優良住宅やZEH住宅の建設を検討する方にとって嬉しい制度といえます。
ただし、2024年度分は予算の上限額に達したため募集終了となりました。2025年度以降の予定はまだ未定です。
対象者 | 18歳未満の子どものいる世帯、または若者夫婦世帯 |
対象となる住宅 | 長期優良住宅、もしくはZEH住宅 |
補助される金額 | 長期優良住宅:100万円、ZEH住宅:80万円 |
申請 | 子育てエコホーム支援事業まで、登録事業者が申請 |
子育てエコホーム支援事業は、物価の高騰による影響を受けやすい子育て世代などの支援を目的とした制度です。同時に、2050年にカーボンニュートラル実現を図るために高い省エネ性能を有する住宅取得を推進する目的があります。
対象となる住宅は、長期優良住宅、ZEH住宅など、高い省エネ性能を有した住宅に限られます。適用となるためには、登録事業者による施工が必要です。
参考:子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)
対象者 | 18歳未満の子どものいる世帯、または若者夫婦世帯 |
対象となる住宅 | 長期優良住宅、低炭素住宅、ZEH住宅等 |
補助される金額 | 70万円から140万円 |
申請 | 地域型住宅グリーン化事業評価事務局まで、登録事業者が申請 |
省エネ性能に優れた木造住宅の生産を支援し、環境負荷の低減を目的とした制度です。対象となるのは長期優良住宅や低炭素住宅、ZEH住宅等に認定されている物件に限られます。ただし、2024年度は事業の実施がありません。2025年度以降についてはまだ未定です。
対象者 | 高齢者や子育て世帯を支援する事業者 |
対象となる住宅 | サービス付き高齢者向け住宅や子育て世帯支援のための施設 |
補助される金額 | 床面積により70万円から135万円、ZEH住宅は1.2倍 |
申請 | スマートウェルネス住宅等推進事業事務局 |
スマートウェルネス住宅等推進事業は、高齢者や子育て世帯等の多様な世帯が安心して暮らせる住環境のための支援制度です。新築住宅で適用となるのは、サービス付き高齢者向け住宅で、ZEH住宅はさらに優遇されます。
参考:スマートウェルネス住宅等推進事業 (koreisha.jp)
対象者 | 新築住宅建築・購入に際し、高効率の給湯器を導入する方 |
対象となる給湯器 | ヒートポンプ給湯機、電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機、家庭用燃料電池 |
補助される金額 | ヒートポンプ給湯機:8万円/台 電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機:10万円/台 家庭用燃料電池:18万円/台 要件を満たした場合、それぞれ2~5万円の加算あり |
申請 | 住宅省エネ2024キャンペーンに、施工会社が申請 |
給湯省エネ2024事業は、家庭のエネルギー消費の大半を占める給湯器をターゲットに、高効率の給湯器導入を支援する制度です。新築の他、既存住宅のリフォームでも利用できます。給湯器を新しく交換する際に、電気温水器や蓄熱暖房機が設置されていた場合は、撤去についても5〜10万円が補助されます。
ただし、注文住宅建築に際し、子育てエコホーム支援事業に対する補助を受けた場合は利用できません。
参考:給湯省エネ2024事業【公式】 (meti.go.jp)
対象者 | 登録されたZEHビルダー・工務店などにより、条件に適合した新築住宅を建設した方 |
対象となる住宅 | ZEH、ZEH+、次世代ZEH+、次世代HEMSなどの高性能住宅 |
補助される金額 | ZEH住宅:55万円+α ZEH+住宅、次世代ZEH+:100万円+α 次世代HEMS住宅:112万円+α |
申請 | 一般社団法人 環境共創イニシアチブまで、登録されたZEHビルダー・工務店などより申請 |
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)とは、使用するエネルギーと作り出すエネルギーがほぼ同じになる住宅のことです。ZEH住宅は、太陽光発電や燃料電池、断熱材、省エネの空調設備などを導入し、「断熱」「省エネ」「創エネ」性能を有します。
この制度は、地球温暖化抑制に効果がある、資産価値の高い住宅を推奨するための補助金制度です。補助金により初期費用を軽減することで、省エネ性能の高い住宅建設のハードルを下げることが可能です。
対象者 | 新築住宅建築に際し、強化外皮基準、再生可能エネルギー、長期優良住宅等の認定を受けた方 |
対象となる住宅 | 強化外皮基準、再生可能エネルギー、長期優良住宅等において認定され、既定の基準を満たした住宅 |
補助される金額 | 上限140万円/戸、かつ掛かり増し費用の2分の1以内 |
申請 | LCCM住宅整備推進事業実施支援室まで、施工会社が申請 |
LCCM住宅(ライフサイクルカーボンマイナス住宅)は、ZEH住宅よりもさらにCO2排出量を抑えた住宅を指します。戸建て住宅の新築に際し、強化外皮基準、再生可能エネルギー、長期優良住宅等の認定がなされている場合に申請可能です。
注文住宅を購入したときには、国からだけでなく自治体からもらえる補助金・助成金もあります。主な補助金・助成金制度を紹介するので参考にしてください。
省エネ住宅への補助金を、自治体が独自で実施しているケースがあります。人口の過密した都心部などで、温室効果ガスの排出を抑制し、地球温暖化防止を目的に設けられることの多い制度です。東京をはじめとした関東圏や愛知県、関西圏などで多く実施され、地方でも広がりを見せています。
省エネ性能が高く、太陽光システムや蓄電システムを導入した住宅などが対象です。省エネ住宅への補助金制度は多数ありますので、利用できるものがないか居住地の自治体に確認してみましょう。
古い家を解体して新しく建て替える場合に利用できる助成金制度もあります。神戸市の場合は、1981年5月以前に着工された建物を解体する場合に最大100万円を補助する助成金制度を実施しています。
これは建物の倒壊や防災、衛生上の問題などを鑑み、周囲への影響が深刻化しないうちに解体を進めることが目的です。家の解体には多額の費用がかかるといわれますが、助成金制度を利用することでハードルを下げる効果があります。
街中にある空家などを解体することで、住みたい地域の土地物件が増え、居住しやすくなるのがメリットです。
参考:神戸市:老朽空家等解体補助制度の申請受付 (kobe.lg.jp)
地震の可能性の高い地域では、木造住宅の耐震建て替えを補助する制度もあります。耐震基準の低い時代に建築された建物は、地震による倒壊の危険が高く、耐震住宅への建て替えが推奨されているからです。
この制度を利用すれば、古家付きの土地を購入し、注文住宅を建てる場合、費用の軽減が期待できます。土地のみの物件よりも範囲が広がるため、居住したいエリアで建設予定地を見つけられる可能性が高まります。
親との同居や子育てを支援する補助金制度を実施している自治体もあります。移住者を増やす目的もあり、住居取得や同居のための費用を助成することが大半です。
また、高齢者の孤立を防止するために行われることもあり、同居だけでなく近居でも支援が受けられることがあります。親が自治体に1年以上居住していることなどの条件がありますので、あてはまる制度がないか確認してみましょう。
地方の過疎化が進む中、移住で家を建てる場合に補助金を出す自治体も増加中です。働き手の確保を目的とすることもあり、子供のいる夫婦世帯だけでなく、単身世帯や母子・父子世帯も対象となることがあります。
子育て中や結婚新生活などの要件を満たすと、加算が受けられる場合も。申請する場合は、継続して居住する意思が必要です。
注文住宅を建てたら、補助金だけでなく減税制度も利用しましょう。建築・購入時に減税されるものと、住宅ローン減税のように数年間恩恵が受けられるものがあります。
住宅ローン減税は、注文住宅を建てる際に住宅ローンを組むと、年末のローン残高の0.7%が所得税から控除されるという制度です。一般住宅の場合は最大14万円、長期優良住宅など性能が高い住宅は最大35万円となり、最長13年間控除が受けられます。
ただし、住宅の性能ごとに借入額には上限がありますので、注意が必要です。住宅ローン減税は、支払った所得税(一部来年の住民税)から直接控除されるため、高い減税効果が見込めます。
控除を受けるためには、入居した翌年に確定申告をする必要があります。給与所得者の場合にも、初年度のみ年末調整では対応できないため、確定申告での手続きが必要です。
注文住宅が完成し、土地・建物の登記や住宅ローンの抵当権を設定する際には登録免許税がかかります。自宅として住む床面積50平米以上の住宅を、取得後1年以内に登記すると以下のような軽減措置が受けられます。
本則 | 軽減後 | 長期優良住宅または低炭素住宅の場合 | |
新築住宅の保存登記 | 0.4% | 0.15% | 0.1% |
抵当権の設定登記 | 0.4% | 0.1% | 0.1% |
土地の売買による所有権の移転 | 2.0% | 0.3% | 0.3% |
軽減に必要な要件を満たしていれば、登記の際に特別な手続きや申請をしなくても自動的に適用されます。
注文住宅の工事請負契約書と不動産譲渡契約書にかかる印紙税の軽減も受けられます。軽減される金額は、本来の印紙税額の50%です。特に手続きの必要はなく、軽減後の印紙税の金額の収入印紙を添付すればOKです。
新築住宅や土地を取得した際にかかる不動産取得税の軽減も受けられます。一般住宅の場合は、課税標準額が1,200万円減額され、土地の評価額は2分の1の減額です。さらに、住宅・土地とも税率が4%から1%軽減された3%になります。
長期優良住宅の場合は、一般住宅よりも100万円増額の1,300万円が課税標準から控除されます。
新築住宅にかかる固定資産税が軽減される制度もあります。新築住宅の税額が2分の1に軽減、住宅用地は評価額が6分に1に軽減されます。減額される期間は3年間で、長期優良住宅であればその期間が2年延長され5年間です。
適用を受けるためには、都道府県の税事務所に届け出が必要です。
住宅取得に際して、親族などから資金の提供を受けた場合に贈与税の特例制度が受けられます。取得した住宅が省エネ住宅の場合は1,000万円、それ以外の住宅は500万円まで非課税扱いとなります。
贈与者が両親又は祖父母の場合に適用され、贈与税の基礎控除と合わせれば最大1,110万円までが非課税扱いです。特例を受けるためには贈与税の確定申告が必要です。
注文住宅の建築・購入で補助金を受けたいときは、申請期間や給付のタイミングを確認しておきましょう。補助金制度では、受付や申請する期間が決まっていることが多く、それを過ぎると申請ができなくなります。同時に、資金計画の参考にするため、いつ給付が受けられるかもチェックしましょう。
また、補助金事業では、予算の上限額があらかじめ決められていることがほとんどであり、早めの申請が重要です。上限いっぱいになってしまうと終了となり、受けることができなくなります。
注文住宅で減税措置を受ける場合には、手続き不要なこともありますが、確定申告が必要となる場合もあります。忘れずに申告することが大切です。
注文住宅で受けられる補助金や税の優遇制度は多く、年度によっても異なるため大変複雑になっています。自分の場合は何が利用できるのか判断するのは難しいものです。補助金などを上手に活用したいなら、建築会社に相談しましょう。
石原工務店では、注文住宅を建てる方が受けられる補助金や税の優遇制度についてわかりやすく説明しています。地元で利用できる制度についても熟知していますので、お気軽にご相談ください。
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